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アルカス

2020-07-28 16:52 アルカス先生のブログ~恋愛・結婚ホラリー占星術:基礎編その6
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こんにちはアルカスでございます。いつも大変お世話になっております。今月も当ブログへのご訪問をいただき、誠にありがとうございます。

 

 

 「質問に答えます」「どうやって」「占星術で」「相手の生年月日とか知らないんだけど」「不要です」

お客様が占星術師に質問し、占星術師が内容を承った瞬間の、まさにその時の星の配置で占うという

えっ、何それ当たるの?聞いたことねえぞそんなの!おいおいそれって大丈夫なのか?

 

それは~正直言って占い師側も追跡調査をしたいくらいなんですが~(笑)

 

どうやら、ご質問がピュアでシリアスで、占い師への初めての質問であるという条件で

星は答えてくれるようです。それが

ホラリー占星術です。

 

私アルカスは、その手法を今から373年前の1647年、イギリスで出版された伝統占星術指南本「クリスチャン・アストロロジー(Christian astrology, 以下CAと略します)」、著者ウィリアム・リリー、17世紀イギリスに突如現れた天才占星術師が著したこの本から学びました。

この本は1659年に第2版が出て、その後絶版状態だったようです。しかし1985年イギリスの占星術師オリビア・バークレー女史の手によって第3版、復刻版が出ました。

今現在、占星術を学ぶ多くの人たちが、いくつかの出版社から出ているCAを手軽に入手できるのは、オリビア先生の奮闘努力の賜物です。彼女が古書店で偶然CAを入手し、それが一部ページの欠落があった為、無いページを求めて大英図書館やアシュモレアン博物館に通ってくれるなど、完全品を再現する努力をしてくれたお陰です。

現代における古典・伝統占星術の広まりは、オリビア先生の存在なくしてはあり得なかったと言って過言ではありません。先生はCA復刻版を出したのみに留まらず、これをより容易に読み進めるためのガイドブック「Horary astrology rediscovered(ホラリー占星術再発見)」を1990年に出してくれました。

ここには現代占星術のテキストからこの世界に足を踏み入れた人たちに、色々細かく学ばなくてはならない 古典占星術の基礎的な部分、まずはどこから入るべきかというところ真っ当な入口が示されています。正直私はこの本を初めて読んだ時、星はチャートという円盤に釘で打たれているのではなく、移動する、動くのだということを初めて知った、というか、実感しました。

それは私にとって大きな発見であり、感動でした。決して大げさな表現ではありません。

 

CAを読もうと思っていらっしゃる方、CAは持っているけれども正直よく分からないという方にも、是非お勧めしたい一冊です。読んでみてください。

 

さて、前置きが長くなってしまいました。本連載の企画内容は恋愛及び結婚問題をホラリー占星術ではどのようにその成否を読み解いていくのか、CA302ページより始まる第49章結婚の項をぼちぼち訳していきながら、私、現役のホラリー占星術師を名乗って活動しておりますので、リリーが教えてくれたことは実践で果たして使えるものなのかどうか、なども私めの感想を織り交ぜつつ、展開していきたいと思っております。

また長い続き物になると思いますが、是非お付き合いの程宜しくお願い致します。

 CA303ページの6行目より、リリーは突如アル・キンディ(al kindi)の見解を載せています。タイトルは「アル・キンディの結婚に関する考え(aphorismes of alkindus touching marriage)」です。

アル・キンディとはウィキペディアではキンディーで出てきます。そしてリリー自身はアルキンドゥス(alkindus)と記しています。ラテン語名のようでヨーロッパではこの名前で知られていたようです。

で、この人が何者かというと、9世紀アラブの大学者です。イラクの出身です。哲学者であり、ギリシャの哲学や科学、医学、薬学、数学、天文学、気象学、音楽他様々な学術書をアラビア語に翻訳する事により、ギリシャの思想や文化、アリストテレスやプトレマイオスをイスラム圏に広めた人だそうです。多分博覧強記な先生で占星術は学んだ教養の一つだったのでしょう。

リリーがCAに載せたこの19行ほどの文章は、ベンジャミン・ダイクス氏翻訳・編集による、8世紀から9世紀にかけて活動したペルシャ、アラビアの著名な占星術師達のホラリーに関する意見をまとめた「The book of the nine judges」P228-229にかけて、また同氏によるアル・キンディ著「The book of the  judgement of the stars」の復刻版「The forty chapters of al-kindi」P218に同様の文章が載っています。(※但しCAの図書目録にこのタイトルはありません)

 

では早速訳していきます。勝手ながら文章説明の際の利便を考え、番号を振らさせていただきました。

1. アセンダントのロードが7室のロードに接近しているのならば、もしくは逆に7室のロードがアセンダントのロードに接近しているのならば、結婚は無事成立する証明です。

2, 月が金星に接近しており、金星が強く、順行、自身のディグニティを保持、月も同様ならば結婚出来ると観ます。

3. 金星が太陽にアスペクトし、太陽がアセンダントのディグニティのいずれかを持ち、在サインのロードとアスペクトの場合、結婚まちがいなしです。

4. 接近している惑星とされている方が共にケーデントハウスに有り、特に彼らの在サインのロードが彼らとの間にアスペクトを持っていない場合、最初は良いのだが時間が経つにつれトラブルが頻発し、結婚まで行き着かない模様です。

5. 月、太陽、金星と7室のロード、アセンダントのロードがアングルにあり互いにアスペクトしている、あるいは月、太陽、金星、アセンダントのロード、7室のロードの在サインのロードが月、太陽、金星、アセンダントのロード、7室のロードとオポジションかスクエアアスペクトを作っている場合、中止もしくは延期を余儀なくされる立ち上がりだが、その後神のご意志により各方面の同意を取り付け、二人の希望は叶います。

 

簡単に用語解説を

1.アセンダントとは1室の事です。アセンダントのロードとは、1室のカスプがあるサインを支配する星、を指します。1室のカスプがあるサインがもし牡羊か蠍ならば、この2サインを支配する星は火星ですので、アセンダントのロードは火星ということになります。

リリーはこれを「House(家)」と呼びました。12星座、12サインは7つの惑星の中の誰かの家なのだと。土星の家は水瓶と山羊、木星の家は双魚と射手、火星の家は蠍と牡羊、水星の家は乙女と双子、金星の家は牡牛と天秤、

太陽は獅子、月は蟹が彼らの家なのであると。

そして惑星が自身の家にいる時、例えば火星が牡羊座か蠍座にある時、火星は自分の家にいると考え、よって基本的にその力は最大級に強化されるのだと、説明しています。

7室のロードとは7室のカスプがあるサインを支配する星、サインを自身の家としている星、となります。

 

2. ディグニティとは明記してませんが、エッセンシャル・ディグニティの事と思われます。これについては説明が難しく1から説明すると字数を取りますので、簡単に申し上げますとエッセンシャル・ディグニティとは基本的に、惑星の強弱に関係するサインの位置の事です。自身のディグニティがあるサイン位置にある星は基本的に「強化されている」と考えます。すみませんこれじゃわからないと思いますが、ざっくりそう頭に入れといてください。

順行と訳しましたが、快速(swift)の事かもしれません。7惑星は平均移動速度をそれぞれに持っており、それより速く移動しているのならswiftが宣言され、強化されていると考えます。

 

 3.「If the venus do behold the sun」金星が太陽にアスペクトし、と訳しています。ご存じの通り、金星と太陽の最大離角度数は45度から47度の間であり、この2星はコンジャンクション、つまり2星が同度数で重なる、以外のアスペクトを作りません。

太陽が他の星と重なるコンジャンクションは特別にコンバストと呼ばれ、近づく他の星を太陽の炎で焼く、焼き尽くすという意味合いを持ち、あまり他星にとっていい意味合いを持ちません、と言うか最悪で、他星の存在を消す働きをします。

 しかし金星が太陽に重なってくる場合は、愛の形の完成と捉えるようです。

金星と太陽がコンジャンクションするのは大体9~10か月に1度くらいです。去年は8月14日の午後に、今年は6月4日の早朝に二星の重なりがあり、次は来年の3月26日、その次が2022年の1月9日、と二星のコンジャンクションが起こります。

金星がswift順行で太陽に接近するパターンと、先行していた金星が逆行し後ろからくる太陽と重なるパターンがあるようです。

この2星が重なる恋愛チャートを見た記憶が無いので、もしいただけましたら、個人的にとっても嬉しいです。

 

次に出てくる文章「and the sun have any dignity in the ascendant」ちょっと訳が難しいのですが私は、太陽がアセンダントのディグニティを持っているのなら、と取りました。つまりアセンダントのカスプが双子5度だったとしましょう。そのディグニティは

ハウスのルーラー:水星、イグザルテーションのルーラー:なし、トリプリシティのルーラー:昼チャートならば土星、夜チャートならば水星、タームのルーラー:水星、フェイスのルーラー:木星

となり、ここに太陽はありません。よってアセンダントのディグニティは無い、と見ます。

 

と言うか、太陽のディグニティを保持しているサインは

太陽のハウスである獅子。太陽のイグザルテーションである牡羊。トリプリシティは昼に限り牡羊、獅子、射手。

タームサインは太陽にはありません。

フェイスは牡羊の中間、双子の後半、乙女の前半、蠍の中間、山羊の後半、となります。

以上のサインがうまいこと東の地平線を上昇していないと、てか主に火のサインが上昇していないと、あてはまってこないと思われます。

更に(コンジャンクションの為)太陽と金星のあるサインのロードが太陽とアスペクトしているのなら、これも結婚の暗示となるようです。ロードは土星や火星でも大丈夫なんでしょうか。

 

4. 接近している惑星とされている方「but if the planet applying ,and he to whom he doth apply,」接近している惑星=金星の事かなと思います。接近されている方の「彼」とは太陽の事ではないかと。

つまり金星と太陽の話が続いているように思えます。

be both cadent from the angles, and especially if their Lords do not behold them,

金星と太陽が共にケーデントハウスにあり、在サインのロードとの間にアスペクトが無ければ、

it does signify there shall be good hopes at the first, but by dallying and tracting the time, there shall be trouble, and no marriage at all performed.

最初はいい感じだが、だんだん話がこじれてきて、結婚までは行き着かないでしょう、と読みました。

実はこの文章と、The forty chapters of al-kindiに載っているものとは、ちょっと違いがあります。ま大まかには同じですが、アル・キンディの本に載っている文章の訳をご紹介して、今回は締めとさせていただきます。この件に興味を持たれた方はぜひ、ベンジャミン・ダイクス氏によるアル・キンディの書を手に取っていただきますよう、お勧めさせていただきます。

 

今回もお付き合いいただきありがとうございました。

 

「接近している側とされている側が共にケーデントにあり、特に彼らから、彼らの在サインのロードが分離しているのなら、一度は決まったも同然の所まで行くが、結局縁談は無くなるでしょう。」

 

 

アルカス