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2022-05-02 10:15 アルカス先生のブログ~恋愛・結婚ホラリー占星術:基礎編その26
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こんにちはアルカスです。いつも大変お世話になっております。今回も当ブログへのご訪問、ご閲覧をいただき誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します。

このブログを書いている人間は西洋占星術師です。と名乗るのも知識・能力共に口幅ったいと言いますか、おこがましいのですが、一応そのような事を1999年よりやらせていただいておりますので、そう自称しております。

 

本ブログのテーマは

ホラリー占星術

です。

ホラリー占星術とは西洋占星術の占法の1ジャンルです。

ホラリーはお客様の生年月日時と生まれた場所から星の配置図、ネイタルチャートを作り、占っていくものではありません。

ホラリーはお客様の質問を伺い、「占ってください」とお客様が言ってくださったその瞬間の星の配置図、ホラリーチャートより、占っていくものです。

この占術では、占い師が正確にお客様からの質問内容を把握することが不可欠ですので、鑑定前の聞き取りは他の占術よりも長いかもしれません。例えば「財布を落とした。見つかるだろうか」といったご相談については

・最後にお財布を見たのはいつどこでか

・いつどこで失くした事に気づいたか

・どのような色、形、材質のお財布か

・お財布は最近使用し始めた新品か、それとも数年前から使っている物か

等を伺います。

その後、「お財布が何処にあるか、見つかるかを知りたいのですね」と再度質問内容を確認し、出来れば

お客様から「はい、知りたいです。占ってください」とのお言葉をいただければ最高です。

その瞬間のホラリーチャートを立てさせていただき、お財布の在処を読んでいきます。

この一連の作業をホラリー占星術と呼びます。生年月日時不要の占術です。

 

私はこのブログ連載で、主に恋愛・結婚関係のご質問を受け、ホラリー占星術ではどう観るのか、中世で用いられた技法・解釈を17世紀英国の天才占星術師ウィリアム・リリーの著書であり古典占星術の教科書「クリスチャン・アストロロジー(Christian astrology, 以下CAと略します)」より学びましょう、という主旨の下、続けさせていただいております。

現状、とてもゆっくり目に進んでおります。

 CA P302から319まで、18ページの内容を翻訳し、簡単な説明を入れ、それだけを淡々やっていれば20回くらいで終わる企画に、その都度都度に書きたいネタを先に入れてしまう為、このような牛歩戦術、ま戦術じゃないんですけど、になってしまっている事、申し訳なく思っています。

 

前回、世界のチャート、テーマ・ムンディ(thema mundi)について、少々ですが調べた事をお伝えしました。

テーマ・ムンディとはヘレニズム時代に「世界誕生のチャート」と銘打たれた、占星術を教える為、あるいは論理的に説明する為の教材として用いられた神話的なチャートの事です。

テーマ・ムンディチャートの特徴として

1. 7惑星がそれぞれの支配サインにある。つまり月は蟹サイン、太陽は獅子サイン、水星は乙女サイン、金星は天秤サイン、火星は蠍サイン、木星は射手サイン、土星は山羊サインに入っています。

2. 1ハウスの上昇サインが蟹からスタートしています

 

1について、惑星の度数が書かれているヴァージョンと無いヴァージョンがあり、初期のオリジナルなものは度数の記載はなく、その後の研究者によって度数が付け加えられたようです。4世紀から5世紀ごろのローマにマクロビウス(Macrobius)という哲学者?辞書編集者?がおり、この先生の書いた「スキピオの夢の解釈(Commentary on the Dream of Scipio)」という本に載っている、テーマ・ムンディの図が最も古いものの一つの様です。この図はネットで検索すればいかにも古そうな絵が出てきますが、私の目には一体どこに何が書いてあるのかさっぱり分からないのです。この件についてはクリス・ブレナン(Chris Brennan)「Hellenistic astrology」P228のComposition and Rationaleの項に載っていますので、ご購入の上ご一読をお勧めします。

 

4世紀シチリアに生きたジュリウス・ファーミカス・マテルヌス(Julius Firmicus Maternus)は彼が書いた占星術の書「Matheseos」(Astrology Classics)P71よりテーマ・ムンディを紹介し、4ページに渡り詳細な説明を加えていますが、彼のテーマ・ムンディには度数が入っています。

P71「1. ペトシリスとネケプソ(※Petosiris and Nechepso 占星術を発明したとされる伝説のエジプトのファラオ・ネケプソとその神官・ペトシリス。)はこのテーマを、アスクレピオス(※Aesculapius ギリシア神話に登場する薬方の神)とハヌビウス(※Hanubius?Anubisの事でしょうか?あの狼の仮面被った人)から学びました。最も強いヘルメスから秘密を委ねられています。彼らは宇宙のネイタルチャートを以下のように立てました。

太陽は獅子の15度にあり、月は蟹の15度にある。土星は山羊の15度。木星は射手の15度。火星は蠍の15度。金星は天秤の15度。水星は乙女の15度。最後にアセンダントは蟹の15度。

 

 4世紀ローマの著名な占星術師ポーラス・アレキサンドリヌス(Paulus alexandrinus)。2001年にArhatから出版された「Late classical astrology: Paulus alexandrinus and Olympiodorus」P76の37.Nativity of the Cosmosの章でポーラスは

「太陽は牡羊の19度、月は蟹の15度、土星は山羊の15度、木星は射手の15度、火星は蠍の15度、金星は天秤の3度、水星は乙女の7度、1ハウスのカスプは蟹の15度です。そしてそうなったのは夜の11時でした」

と述べています。

 

度数のあるなし、また数字の違いは意見の分かれる所としても、2. 1ハウスの上昇サインが蟹、は一致しているようで、現代の占星術でほぼ公式化している1ハウス牡羊と明らかに異なりますが、その理由は古代よりいくつか挙げられています。そしてその代表となるものは

クリス・ブレナン先生のブログ「The horoscopic astrology blog」中の記事「The Thema Mundi」(2007)やファーミカス・マテルヌスが「Matheseos」で言っている事をまとめますと、

 

・蟹サインに星が集合すると、地上に大火災が発生し、山羊サインに同様だと大洪水が発生し、その後星々は自身のサインに戻るグレートイヤ―は30万年に1度起きるものです。アポカタスタシス(万物復興説)は、この2つの出来事、つまり、火による破壊に続く洪水の後にのみ起こります。

 

…つまり何が言いたいのかと言うと、30万年に1度、人類の破滅と再生が行われると。それは蟹か山羊に星が集合した際に起こり、大火災と大洪水が続けて起こり地球上に生命が無くなった後、星々は自身のサインに戻り、再スタートの時を刻み始める、そういう完全リセット後の「始まりの」チャート、だそうです。まあまこと神話的なものです。

 

また、惑星の並び順とサインのルーラーシップにつきましても、テーマ・ムンディはその理由を述べています。

またまたクリス・ブレナン先生のブログ「The horoscopic astrology blog」の記事「How the Classical Planets Came to Rule Two Signs」(古典5惑星が2つのサインを支配した訳)、

エヴァン・ショー&キャシー・ノートー(Evan Schilpp and Cathy Noto)両先生のブログ記事「Sirius and the Thema Mundi: The Ancient Reason behind the Phrase “The Dog Days of Summer”」(シリウスとテーマ・ムンディ:「盛夏」という言葉の裏にある古代からの理由)

を参考にさせていただきました。

 

月は上述した通りの理由、人類のリセットボタンを押すサインとして蟹が1ハウスを占有し

続くサインとして、太陽が支配する獅子が2ハウスを得て、

残りの5惑星は太陽側、月側に一つづつ、担当サインを任されます。

水星は太陽から28度以上離れないので、太陽のすぐそばのサイン乙女を得ました。

同様に蟹月と隣り合うサイン、双子を得ました。

続いて太陽から48度しか離れない金星が、次のサイン天秤を得て

月側にも牡牛サインを得ました。

火星以降は太陽の方が動きが早いので、どのアスペクトも取れる形になりますが

火星が残りの2星より動きが早く、地球に接近した時には光も強いので

金星の隣の枠をそれぞれ蠍、牡羊と領土を得ます。

木星は土星よりは動きが早いので火星の隣枠、射手と双魚を得ます。

最後に土星は遅い上に発光もぼんやりしており、ルミナリーズから好かれていない為

太陽側からは見えない(150度)のサイン山羊を与えられ、月とオポジションになり、

月側からは見えない(150度)が、太陽とはオポジションになる水瓶サインを与えられた、

となります。

 

ちょっと今回も前説が長くなってしまいました。

前回お伝えした「ヘレニズム時代とは何か」につきましては、用意が出来てますが

また次回に回させてください。宜しくお願いします。

 

 CA翻訳はP305の一番下2行のとこから攻めてきます。

前回の続きですので、前回分も載せておきます。

 

「たとえ上記で示されたような結婚への大きな可能性があっても、実際には行われない、もしくはその前に大きな障害が立ち塞がる事も少なくありませんので、判断には十分な注意を払いなさい。」

「そしてその障害が何処から起こって来るか、それを防ぐ手立てなどを知りたいのなら、まず凶星が男女の象徴星間の配置のリセプションを妨げているかどうか、つまり彼らのアスペクトをフラストレイトしているか、プロヒビットしているか、象徴星間に凶星の光が介在しているか、を見てください。

もし(二人を表す星の間に介在してくる)その星が2ハウスのロードだったなら、2人は質問者の利益、お金、財産の面で相手側と折り合わず、破談となるでしょう。もし3ハウスのロードだったなら、質問者の親類、兄弟姉妹、あるいは厄介なご近所さん、小旅行の問題等を解決できないでしょう。もし4ハウスのロードなら、両親は同意せず、土地や家、賃貸物件なども分けてもらえず、新居もままならないでしょう。5ハウスのロードなら、どちらかの連れ子が主原因です。全くの独身男性なら生殖能力の有無を問われます。本人に隠し子がいるか、その件でのスキャンダルに巻き込まれます。遊び人・女好き・遊興・酒色におぼれ過ぎな人の様です。女性が質問者でも同様の意味です。6ハウスのロードなら、父の親類の誰か、つまり叔父とか召使いが関与してきそうです。あるいは質問者を悩ませる病気もしくは障害が婚姻を遠ざけそうです。

 「もし介在する星が7ハウスにあるのなら、友達が邪魔して来たり、質問者の天敵や日頃からあんまり好きじゃない奴、あるいは裁判などに悩ませられるでしょう。」

「8ハウスのロードなら、死が質問者からその後の人生を奪う可能性があります。あるいは女性側の持参金不足・相手の財産に不満、のせいで問題が起こりますし、おそらく受け入れられないでしょう。」

「9ハウスのロードなら、お相手の親戚筋、あるいは宗教の違い、出しゃばりな神父、質問者がしなくてはならない長旅の問題が出てくるでしょう。」

「10ハウスのロードなら、相手の父親、もしくは質問者の母親、あるいは公人・役人・市長等が原因です。」

「11ハウスのロードなら、双方の友人たちの反対があります。もしくは最初は勧めてくれていたのに、後から婚約を破棄させようと動くでしょう」

「12ハウスのロードなら、秘密裏に取り行われる取引があり、とても困難な状況が起こってきて、結婚は妨害が入り、質問者は誰が犯人なのか特定できないでしょう。質問者はかなり批判されたり、何らかの醜聞が秘かに広まっていき、結婚話を無かった事にしてしまうでしょう」

結婚の障害となる人物・事物を理解する方法を身につけましたら、これと同じやり方で
あなたは質問者を擁護・支援してくれる人物も見つけることができるでしょう。
私は質問者を取り巻く事情を公平に取り扱い、完全なる真実を提示しました。

 

P307 4行目までざっと訳しました。大変面白い研究だと思います。リリー先生がそれぞれのハウスで挙げた象徴性以上に、何らかの「邪魔」が入る事をお客様は、占い師の指摘を通してそれぞれにイメージされるのではと思います。

 

 ありがとうございました。

また来月お会いしましょう。

 

アルカス